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日本歯科審美学会第32回学術大会

大会長挨拶

一般社団法人日本歯科審美学会第32回学術大会

大会長

 宮崎 真至(日本大学歯学部保存学教室修復学講座 教授)





 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大を受け,多くの学会が学術講演会をオンラインなどとし,対面式による開催を断念せざるを得ない状況にあります。また,学会によっては,学術大会をハイブリッド形式にすることによって会場への参加者数を抑制する工夫などを試みているようです。そのような中,一般社団法人日本歯科審美学会第32回学術大会においては,学術大会の原点ともいえる対面式での開催を考えております。もちろん,感染症対策として①密集・密接・密閉を避ける,②安全な距離を保つ,③こまめに手を洗う,④室内換気と咳エチケット,そして⑤マスクの着用,などに関して十分に留意をする予定ですし,これら以外にも考えられる対策を講じる予定です。感染対策の行き届いた会場で,安心して学術講演会を開催できるように,スタッフ一同全力で頑張る所存です。

 さて,第32回を数える学術大会におけるメインテーマは「Challenge:歯科における審美の可能性を探る!」としました。生活様式あるいは診療体制に変化が求められ,ややもすれば制限が必要とされているわけですが,そのような時だからこそ新たな方向性にChallengeするという強い意志を含んでいます。そして,その方向性として皆さんに考えていただきたいものとして「歯科における審美の可能性を探る」ことを提案するものです。また,この提案は会員である歯科医師,歯科技工士そして歯科衛生士の全てに投げかけるものです。もちろん,診療における立ち位置の違い,専門性の違いあるいは地域の違いなどがあろうかと思いますが,多様性を重んじながらも「可能性を探る」ことによって歯科審美の将来性,可能性あるいは方向性を論じることができればと考えています。

 学術大会の会場としては,東京都江東区有明に位置するTFTホール(TFTビル西館2F)を選びました。東京ビッグサイトに隣接するこのビルは,“りんかい線”あるいは“ゆりかもめ”という電車など,交通の便が比較的良好な場所に位置しています。また,少し足を延ばせばお台場などがあり,天候が良ければレインボーブリッジなどを眺めるのもいいかもしれません。学術大会の会場だけではなく,少しゆっくりとした時間を楽しんでいただければと思います。

 今回の学会では,密を避けることを最重要事項としますが,セミナーの内容に関しては最新の情報が,第一線の講師から得られるようにプログラムを組んでいます。具体的には,メタルフリー修復,デジタル歯科,ホワイトニングなどに関するセミナーとともに,審美歯科治療への異なる専門領域からのアプローチについての講演をお願いしています。また,技工士ならびに衛生士セッションを設けることで,歯科医師のみならず歯科技工士ならびに歯科衛生士にも参加しやすい学術大会とする予定です。また,一般演題発表もポスター形式で行う予定としており,基礎研究はもちろん症例発表についても多くの演題の登録をお願いしたいと思います。

 さて,学会における楽しみの一つである懇親会ですが,専門分野の垣根を越えて,活発な意見交換とともに親睦を深めるという役割を担っております。しかし,これに関しては現在のところ,残念ながら実現は難しいかと考えております。状況が許すようであれば,近隣のホテルで着席形式での開催としたいと思っております。

 第31回大会では会員が一堂に会することはできませんでしたが,今回はぜひとも対面式の学術大会にできればと,準備委員会一同,心より願っております。また,多くの会員のご参加を,心よりお待ちしております。